2019年09月13日

電車衝突事故の運転士はどの位置でブレーキをかけたのか 1

先日、9月5日に起きた電車衝突事故に衝撃を受けた、と言う
人は多かったのではないでしょうか。事故翌日、翌々日辺り
迄は、新聞やテレビで盛んに取り上げられ、事故原因を知り
たい欲求が膨らんでいったのではないかと思います。

9月7日時点の報道では、衝突した電車の運転士はどの位置で
ブレーキをかけたのか、調査をする、と報じられていました。
その後、調査の結果が報じられたのか、将来報じられるのか、
それとも報じられる事は無く闇に葬り去られるのか、わかり
ませんが、9月8日までに報じられていた内容から、件の結論
について確度の高い客観的な見解をまとめる事が出来ました。

20190905accident01.png

報道で、京急の電車は最高速度の120キロで走行していた場合、
急ブレーキをかければ約520メートルで停車する。
との情報が
明らかにされていました。まず、この情報を元に「ブレーキ
をかけてから停止するまでの時間と速度と位置の関係性」を
明らかにする事を試みました。最初は、減速度一定の条件で
再現を試みましたが現実をうまく説明できないデータが出て
失敗(省略)。次に試みた方法が上記の表です。

鉄道では制輪子を車輪に押し付ける事で制動力を得ています。
車輪以外に押し付ける方式も存在しますが、原理は同じです。
制輪子が車輪と一緒に回る事は無く車輪が回転している限り
制輪子と車輪の間は滑り続けています。このとき、制輪子と
車輪との間の摩擦により熱が発生する為、運動エネルギーが
熱に変換されて速度が落ちるのです。

もしかしたら誤解している人がいるかもしれませんが、車輪
とレールの間は滑っていません。滑ってしまったら摩擦力が
急激に落ちてしまう為、制動力が失われてしまいます。その
為、車輪とレールの間が滑らない範囲に収まる様、制動力を
調節しなければならないのです。

非常ブレーキでは、可能な限り最大限の力で制輪子を車輪に
押し付ける事で停止を試みます。大昔に製造された車両では、
この様なやり方で非常ブレーキが動作していました。

しかしながら、すぐにこれはおかしいと気が付きます。何故
なら、公開されている非常ブレーキの減速性能値を、大きく
上回る減速度が含まれていたからです。鉄道史に記録された
過去の車両では減速度が8を超えると立っていると危険な為、
全員着席しなければならないとされていた様です。特に停止
直前の減速度は瞬間的に地球の重力加速度とほぼ同じ値まで
高まっており、このやり方で停止すると危険だと分かります。

(続く)

 
posted by miraclestar at 23:50 | Comment(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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