2021年05月08日

隠蔽された独裁権力

国会は「国権の最高機関」であると、憲法に謳われています。

では、与野党の国会議員が、ある議題について意見の一致が
あり、超党派の議連をつくったとするならば、それが内政の
課題である限り、動かせない事は何一つ無い、はずです。

在日韓国人元BC級戦犯の李鶴来(イハンネ)さんが先月(三月)、九十六年の生涯を閉じた。日本軍の捕虜監視員に動員されて戦犯として裁かれたうえ、戦後は「外国人」扱いされて援護の対象外に。(中略)

(四月)一日、東京・永田町の衆院第二議員会館で開かれた集会。李さんが会長を務めた在日韓国・朝鮮人元BC級戦犯関係者でつくる「同進会」の副会長で、父親が戦犯だった朴来洪(パクネホン)さん(六五)が哀悼の言葉を述べた。同進会の元戦犯で最後の一人だった李さんは先月(三月)(中略)二十八日に帰らぬ人となった。集会は同進会結成六十六年を記念し、元戦犯の問題解決を進める救済法制定のために企画されたが、急逝した李さんの追悼会のようになった。(中略)

李さん(は)(中略)日本支配下の朝鮮半島で生まれ、一九四二年、十七歳のときに日本軍の捕虜監視員としてタイに渡った。当時の日本総督府は朝鮮や台湾の青年を動員し、約三千人がアジアの戦場に送られた。泰緬鉄道の建設現場に配属された李さんは英国や豪州の捕虜を監視したが、二年の契約が過ぎても帰らせてもらえず、終戦を迎えた。

待っていたのは連合国による戦犯法廷。捕虜虐待の罪で死刑判決を言い渡された。約八カ月、シンガポールの刑務所で死刑囚として過ごした後に減刑され、五一年に東京の巣鴨プリズンに移された。翌五二年、サンフランシスコ平和条約の発効で、李さんら朝鮮半島出身者らは日本国籍を失った。

日本人として戦争の罪を裁かれながら、「外国人」とみなされて日本政府の援護から排除される―。(中略)差別的な扱いを許せず、五五年、仲間と「韓国出身戦犯者・同進会」を設立。(中略)

生前、李さんは「日本人戦犯の場合は自分の国のために死んでいくんだとまだ思えるのだろうが、韓国人の場合はそういう気持ちさえ持てなかった。だれのために、何のために死ななければならなかったのか」と語っていた。(中略)

(超党派の議連)は特別給付金を支給する法案をまとめたが、成立していない。(後略)


〈東京新聞 4月2日 朝刊 20面〉

記事にはありませんが、件の集会には与野党の有名どころが
一通り参加していた様です。与野党の国会議員が、この議題
について意見の一致があり、超党派の議連をつくったのにも
かかわらず、事態は動かず、当事者の死を迎えると言う結末
に至ってしまったのです。これは明らかに内政の課題である
にもかかわらず、事態は動かなかったのです。

国会は「国権の最高機関」である、との謳い文句は嘘であり、
茶番なのです。では、国会が「国権の最高機関」ではないと
するならば、国会の上に君臨する「隠蔽された独裁権力」は
どこで生まれ、どの様にして受け継がれて来たのでしょうか。

 
posted by miraclestar at 20:00 | Comment(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする