これは現実に起きている事を元に発想したフィクションです。
おおさかで、新型の感染症がまん延している模様です。
現地から記者が報告します。
記者:
こちらおおさかでは、感染すると「ゾンビ化」する、新たな
感染症がまん延しています。ウイルスが媒介するものなのか、
詳細はまだ分かっていません。はっきりしているのは、感染
すると、良心的な思考判断能力が麻痺され、他人に攻撃的に
なる、と言う事です。既におおさか全土に広がり、隣県兵庫
にも飛び火しています。現地からの報告は以上です。
感染を抑え込む体制は出来ているのでしょうか。
記者:
いいえ、まだこれからと言う状況です。そもそも、ゲームや
映画等に登場する、いわゆる「ゾンビ化」感染症とは異なり、
感染した人間の見た目には何ら変化を生じさせない為、おお
さかでこれ程迄に「ゾンビ化」感染症がまん延してしまって
いた事に、気付いていた者は、これ迄、誰もいませんでした。
それが、先日行われた、半数を超える府民を対象にした一斉
検査で、まん延している事が判明したのです。
そうですか。これからの見通しはどうなのでしょうか。
記者:
感染症の「良心的な思考判断能力が麻痺される」、「見た目
には何ら変化を生じさせない」と言った性質が、大きな壁と
して立ちはだかるのではないかとみられています。実はおお
さかでは、「ゾンビ化」した人間をと殺して、その肉を調理
して出す店が、「大変美味しい」との評判で、業績を急拡大
させておりまして、感染症の「良心的な思考判断能力が麻痺
される」と言う性質の片鱗は見えていたとは言えるのですが、
問題視する動きは緩慢でした。見通しは不透明な状況です。
2021年11月14日
この記事へのコメント
コメントを書く